「な、なななな……!!」
なんでバレてるの!?
言ってない、私は言ってないよ!!
確かに、私は同じクラスの五十嵐 涼(いがらし りょう)くんのことが好き。
涼くんが好きってことは、2年になってすぐ、クラス発表を見ながら『あ、涼くんとまた同じクラスだ』って、無意識に声に出してしまっていたのを
親友の谷 美和子(たに みわこ)ちゃんにからかわれて初めて気づいた。
言われてみれば、何かと1年の頃から涼くんのことを目で追ったり、話せた日はルンルンだったり……これを恋だと言われたら
否定出来ない部分はたくさん思い当たったし、
私自身、華のJKを謳歌したい!!
恋したい!!!
って、気持ちがあったのも事実で、意外にもすんなりと涼くんへの恋心を認めることが出来た。
だけど、恋心に気づいて早3ヵ月。何も出来ないまま、変わらぬ日々を過ごしていた私は
もちろん、涼くんとの距離が縮まることもなく……このまま平凡な毎日が過ぎていくのだろうと、半ば諦めにも近い気持ちすら芽生え始めていた。
……そう、今 この瞬間までは。