それにしても、


「本当かっこいい。」


宮坂くんが、茉央ちゃんに会いに来てくれたおかげで、必然的に南くんも私たちの元へやって来た。


白のハチマキがクールな南くんをより一層引き立ててる。


「やっぱり、好きだなぁ〜…」

「……さっきから心の声漏れてる。」

「えっ!?」



南くんの冷たい視線にハッとして、慌てて自分の手で口をふさぐけど


考えてみれば、聞かれて困ることなんてないんだけどね?


「南くん、頑張ってって言って?」

「…やだ。」

「いいじゃん!じゃなきゃ体育祭ボイコットしてやる!」

「…勝手にしろよ。」


面倒臭い。その一言に尽きる。

そんな顔して南くんがそっぽ向くから、もう今日の体育祭完全にやる気ない。終わった。