ケータイ小説 野いちご

俺は、お前がいいんだよ。【番外編】


そうだ……。


スマホ、充電切れになってるから、通話…出来ねぇじゃん。


今日は家に誰もいないから、鍵がないと話にならないし…


参ったな…。


苦笑いを浮かべていると、駅の方面から男女二人組がこちらの方に歩いて来る姿が目に映った。


俺と同世代らしき二人。


男子のビニール傘に女子が一緒に入って、なんだか楽しそうな表情で会話している。


予備の折りたたみ傘とか持ってないだろうか…。


いやいや、仮に持ってたとして…初対面の俺に傘を貸してなんかくれないよな。


でも、雨足は強くなる一方だし、ダメ元で聞いてみようか…。


あれこれと頭の中で考えてるうちに、二人は俺のすぐ近くまで歩いて来た。


よし…。


思いきって声を掛けようとした時、俺の方をチラリと見た女子。


その目は、とても冷たかった。



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