それは突然でした。


人にぶつかったとこまでは鮮明に覚えている。

で。今の状況。


え、まって状況がうまくつかめない。
え、わたしなんで今、


男の人の上にまたいでんの?!?!

えっと、あ!そうだ、私がよそ見してて、、そしたら人が前に立ってて、ぶつかって、そしたらそのぶつかった人が橋から落ちそうになったんだ。
で、ヤバイと思ってとっさに腕つかんで引っ張ったら、体制崩して押し倒してしちゃった、、


…え、でも。橋の柵って結構高いからぶつかっただけじゃ落ちないのに、、、

、、、

まさかこの人

死のうとしてた?!まさか?!


そんなことを考えながら
わたしはただ呆然と、私が押し倒してしまった、男の人をおそるおそる見下ろした。

わ、目あった。え、てか凄い顔整ってる…。
何て言うんだろ。こう、ちょっとでもさわったら壊れちゃいそうなくらい肌が白い。

目の下の涙ぼくろが切なさを掻き立てて、さらに貴重な存在感が増して、、

、、、って、ちがう!見いってた!!ここをどかないと!!めっちゃ困ってる顔してるし!!!

そう思って、慌てて立ち上がろうとした。