ケータイ小説 野いちご

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密室ゲーム



助けて貰える。



目に映る相手の顔を見ながらそう思った瞬間、口へと布の様なものを突っ込まれた。


息が苦しく、呻き声すらあげる事が出来なくなってしまった桜。


突然の事に困惑した頭で目の前の彼を見つめる事しか出来ない。


そんな桜を見下ろして、ニヤリと笑った彼。その彼の顔の真横にスッと掲げられたサバイバルナイフが桜をどん底へと陥れる。


幼児誘拐殺人犯が犯行に使っていたとされていたサバイバルナイフ。


その鋭く尖った刃の先端が、目の前の彼の手によって桜の右目を目掛けて振り下ろされたのだ。



グチャ……ーー



そんな音が桜の頭に響くと共に右目に走る激痛。


大声で叫びたいのに、声は口に押し込まれた布に吸収されて消えてしまう。


そんな中、桜の血で赤く染まったサバイバルナイフが再び振り下ろされる。


次は桜の左目に向かって落ちてくるその刃先を目にして、一気に桜の頭を駆け巡ったのはたった1つ。



こいつが……、


……幼児誘拐殺人犯だったんだ。



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