❮冬香side❯

「あー…目ぇ腫れてる…」


湊と別れたあと私はベットにダイブし泣いた
拭っても拭っても溢れてきて止まる気配はない
枕もびしょびしょだ

後悔に嫉妬…
いや、色んな感情が混ぜ合わさって
何も考えれなくなっていた

そして今

泣きつかれて制服のまま眠ってしまいシワがたくさんついている
髪の毛もボサボサ、お風呂も入ってない、宿題もしてない…

…頭も痛いし

とりあえず…お風呂入って制服にアイロンかけないと…

「…あ、今何時……って…」

午前4:36

まだ4時半過ぎだった
いつもなら寝ている時間だ
結構早く起きたなー

「なーんて…そりゃそうか…」

両親は3日間くらい仕事っていってたし
いなくてよかった…

階段を降りながら思った

…洗面台に行き、顔を洗う
鏡とにらめっこをし、目の腫れを落とす

…湊の彼女の顔が思い浮かんだ

「肌も白くて…綺麗で…髪の毛もサラサラか…」

そんな風になりたかった
神様は理不尽だ

「…まぁいいや。お風呂入ろ」

制服を脱ぎ、洗濯機の上に置く
そして、湯船にダイブ

「っ…冷たっ!?冬だよ!?今冬!!!」

おいだきをしていなくて、冷たい水に
ダイブをしてしまった

眠気もばっちり吹き飛んだ

「うぅ…こんなのって…」

おいだきのボタンを押す
…震える体を暖めたくてシャワーの蛇口をひねる

「早くして…お湯…お湯ください…」

半泣き状態になりながら水がお湯になるのを待つ

「…あったかい…」

…シャワーだけでいいや、なんて考えながら頭、体の順に洗っていく

「髪の毛ボサボサだな〜…」

やっぱりここでもあの子の事を考えてしまう

どうやったらあんなサラサラになるのかな
教えて欲しいよ…

「はぁ〜…」

体についた泡を流し、湯船につかる

「お、おいだき完了してる」

さっきまでシャワーだけでいいや、とか考えてたけどあったかいならいいや

「んー…眠くなってきた」

だめだ…宿題あるのに…
と、思いつつそのまま寝てしまった

そして、学校に遅刻したのは言うまでもない