「これ、開けていい?」


「好きにすれば?」



私の言葉に成宮はプレゼントを膝の上に置いて、ラッピングされているクリスマスカラーのリボンをゆっくり解いていった。


そして包み紙をリボン同様、ゆっくり開けていく。


中身を見て、成宮はどんな反応するのか……。


包み紙の中から現れたブランド物の濃紺の箱。


その箱の蓋を開けた。


中にはブランド物のネクタイ。


大和と平日に会う時には、大和はいつもスーツを着ていてオシャレなブランド物のネクタイをしていた。


しかも毎回、違う柄のネクタイを。


だからクリスマスプレゼントにはネクタイをプレゼントしようと決めていて、あずと一緒に買いに行って大和の顔を思い浮かべながら買ったのに……。



「ありがとう」



成宮は、嬉しそうにそう言った。



「何か、お礼しなきゃね」


「はぁ?」


「だって、神崎さんからクリスマスプレゼントもらったから、俺も何かクリスマスプレゼントをあげたいなと思って……」


「はい?」



他の男にあげる予定だったプレゼントを捨てるのが勿体無いってだけの理由であげたのに?


お礼って……。