振り返ると、可愛らしくニコッと笑うキヨ君の姿が目に飛び込んで来た。
眩しい笑顔は犬みたいに可愛くて。
キヨ君はやっぱり、癒し系の王子様キャラだなー。
「うん、おはよう」
「あれ? なんか元気ない?」
ニコッと笑ったのに、キヨ君はわたしの顔をマジマジ覗き込んで来る。
「そんなことないよ」
「マジで?」
並んで歩きながら、さらに顔を覗き込まれる。
綺麗で整った顔に、思わずドキッとした。
「ち、近いよ!」
疑うような目を向けて来るキヨ君に至近距離で見られて、思わず後ずさる。
いくら可愛いとはいえ、男子だから緊張する。
「ほんとに何でもないから」