「…、諦めきれないなんて…

 馬鹿だなぁ…っ」




苦しくなるけど、

実らないって分かってるけど、

それでも、私は…


好きなんだ…





はぁ…、と大きく息を吸い込んで
空を見上げる


青く澄んだ、綺麗な空





「…好きでいるだけだから…だから…

 あなたのこと…、


 好きでいさせてください…」





ポツリ、と呟いた言葉と共に
目から一筋の涙が溢れる




告白する勇気なんて、

パウンドケーキを渡す勇気なんて、


私には、ありません…





だから…



もう少しだけ、好きでいさせて…?












「…教室に戻らなきゃ…」


そっと顔をあげ、呟く



フェンスから体を起こし
キュッと、唇を噛み締めると
私は屋上をあとにした