「ほら、お風呂でも騒がしかったじゃん? オネエたちが現れてさ。だから疲れてるんだよ!」


「いや、あそこで疲れたのはオレだからな」


「る、流川……」



そうだろうけど!


今は合わせてよ。せっかくいいフォロー入れてくれたんだからさ。


そんな私たちの会話も耳に届いていないような麻紀は、



「昔はあたしとふたりきりでいると、いいから離れろって言うくらい麻紀~麻紀~ってくっついてきたくせにさ」



足先でツンツンと祐二くんのお尻をつついている。



「こらっ、祐二、起きろ!!」


「ZZZ……ZZZ……」


「ご飯だよ!」


「ZZZ…ZZZZ…」


「……」



爆睡して起きない祐二くん。


麻紀はちょっと首をかしげて何かを考えてから、その耳元に顔を寄せて、



「あの女の子、めっちゃカワイイっ!」



おもむろにそうささやくと、



「……ZZZ…ん? んん? カワイイ女の子~?」



むくり。


寝ぼけながらも起き上がった祐二くん。



「「………」」



私も流川も、もちろん麻紀も。


上体を起こして部屋の中をきょろきょろ見渡している祐二くんの寝ぼけ顔をまじまじと眺めるしかなかったっていう。。。