モゾ……モゾモゾ…
『んッ………ちょっと、シロ邪魔なんだけど』
「…Zzzz」
『こいつ…』
朝一番、私は体に感じる重さで目が覚めた。
頭を上げて胸元を見ると、真っ白な犬が大の字になって寝ていた。
『もぅ〜、重いってばぁっ!』
「ピクッ、……わふ?」
『わふー?じゃないっ、重いからどいてよシロ!』
そう言うと欠伸をしながらのっそりと起き上がり地面に降りた。
『あー重かったァ…シロ、最近太った?』
「ワンッ(えへへ〜)」
『食べ過ぎは体に毒だからやめてって言っったでしょー?』
「クゥーン…(はぁい)」
『まったく…』
この真っ白な犬の名前はシロ。
マイペースで呑気でちょっと甘えん坊な次男。
『ふぁぁ〜ッ…服どこ置いたっけー…』
「クウゥ〜(フウちゃーん)」
『あ、モコ!制服持って来てくれたの?ありがとー!』
「ワンっ♪(どういたしまして♪)」
ふわふわな尻尾がくるんと丸まった茶色いこの犬はモコ。
頼りになる私のお母さんみたいな存在の長女。