ガラガラガラ。

HRまであと5分というところで開かれた教室のドア。

見なくても誰かなんてすぐわかる。

「黒川く~ん!おはよぉ~♪」
「黒川くん!おそかったねぇ?」

クラスの女子に話しかけられてるこの人が私の彼氏。…一応ね。

「黒川君。最近来るの遅いよね。」

と、優が話しかけてきた。

「うん。…そうだね。」

「美奈。最近さ、黒川君と話した…?」

「ううん。2週間くらい話しかけてない。」

話しかける。私から一方的にね。
無視されるけど。
会話が成り立っていたのはもう1ヶ月くらい前かな。覚えてないや。

「美奈…大丈夫なの?
こんなこと言いたく無いけどさ美奈が辛そうなのもう見たくないよ?…だから」

優が言葉を選んでくれてるのはすぐにわかる。ほんと優しくて大好き。

でも…