(こいつはずっと孤独だったんだ…俺のように…)

〝ぎゅっ”

「や!!」

梨湖は全を突き飛ばした。

しかし全は怯まずもう一度梨湖を抱きしめた。

「いやぁ…!!」

そういう梨湖の体は震えていた。

「わりぃ…助けてやれなくてごめんな…梨湖。
もう大丈夫だから…全部俺にぶつけろ」

「や…やだ…ごめんなさいっ…ごめんなさっ…」

〝ぎゅうっ”

「謝んなくていい…もういいんだ。
もう…辛い思いをすることはねぇんだ…。俺が受け止めてやる。
だから…ぶつけてくれ」

全はそういい梨湖を抱きしめる力を強めた。

梨湖は震える体を頑張って抑えようとする。

「大丈夫だ。震えなんて俺が止めてやる。」

全はそういい梨湖の手を握った。

「ぜ…ん…さっ…」

梨湖は全の名前を呼び抱きついて泣いた。