ベッドの上に、お兄さんの黒ずんだ大きな足の裏が見える。


仰向けに寝ているお兄さんの顔に、

樹美が頭を覆いかぶせるように乗せていた。



「あ、樹美ちゃんがいる!」



あやめは、窓ガラスをコンコンと叩いた。



その音に気づいて、

樹美は、ゆっくりと振り返った。