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背中の傷を包帯で覆い、眠る土方さんを取り囲んでみんな座っている
私は大きくて暖かい彼の手を目覚めるまずっと握っていた。

「…ぅ…」

土方さんが目を覚ました

「土方さん!」

「…心配かけたな」

そういいながらゆっくり起き上がるのをみて慌てて手を貸した。

「ああ、すまねえな。…鈴音。」

「?」

「俺等は…俺は…お前を守ることができたか?」

流しきったはずの涙がまた頬を伝って零れ始める。私は土方さんの手を握り、微笑んで返事をした。

「っ…はい!」

そうか、と黒髪をゆらして彼も微笑む