【土方side】

俺達のやり取りをみて鈴音はクスクスと可愛いらしい笑みを浮かべる

気付けば俺は鈴音の頭に手を載せ、撫でていた。
...こんなの沖田や左之たちがこっち向いて見てたらめんどくせぇことになるだろうな

「...よし、」

御免、と次は優しい手つきで着物をめくり傷を見る。
今日の夜つくった擦り傷のほかにやはり、思わず顔を歪めたくなるような痛々しい痣が鈴音の透き通った白い太ももに広がっていた

慣れた手つきで手当をし、遠慮しがちに
「その...背中や脇腹の傷は痛まねえか?」

そう聞くと
「はい、火傷のあとはなかなか消えませんが痛みはありませんし、脇腹も徐々に治ります。...本当に、ありがとうございます」

目を潤ませ、微笑みながらそう言う鈴音を、心から美しいと思った。


【土方side 終】