ケータイ小説 野いちご

光のもとでⅡ

「それならさ、司御用達のショップがウィステリアデパートに入ってるよ」
「いいねぇ、あんちゃん情報持ってるねぇ!」
「ショップ名教えてもらえる?」
「了解」
 こんないきさつがあり、都合がついた唯兄が誕生日前日の夕方、藤倉市街へ連れて行ってくれることになった。

 入学式が終わってマンションに帰ってきたらフロランタンを焼き、夕方に帰ってきた唯兄とウィステリアデパートへ向かう。
 道は混んでおらず、二十分とかからずデパートに着いた。
 ショップを前にして唯兄とふたり佇む。
「高校生って感じじゃないね」
 唯兄の言葉にコクコクと頷く。
 ダークブラウンで統一されたショップ内を照らすのはオレンジ色の照明。
 万年筆などはショーケースに入っており、ショーケースだけを見ればジュエリーショップのよう。

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