「じゃぁ今好きな奴いねぇのか?」

好きな人....。

『いる....と思う』

「と思うってなんだよ」

だって、さっき気づいたばっかりだからはっきり言うの恥ずかしいし。

『佐嘉太君はいるの?』

「あぁ、いるよ」

ズキッ

いるんだ....。

気持ち伝える前に失恋しちゃった....。

『そ、そうなんだ....』

「美爽だよ」

『え?』

「だから、俺の好きな人美爽って言ってんだよ」

え?え?私?

『ほんとに?』

「嘘でこんな事言うわけねぇだろ」

『え、いつから?』

「高1。入学してすぐ」

『え、入学してすぐ?私、可愛くなかったよね?』

「俺、入学した時は地味な恰好してなかった」

私の質問は無視ですか。

って...えっ!?

地味男じゃなかったの?!

「でも、寄ってくる女がすっげぇ気持ち悪くて地味な恰好して女を避けたんだ」

要するに、軽い女嫌いになっちゃったんだ...。

「地味になって一週間ぐらいで俺の存在感はほぼ無いに近かった」

一週間ってはやっ!

「俺の存在感がほぼ無くなってきた時、俺お前と階段でぶつかったんだ」

そんな事あったかな?覚えてないや...笑

「2人ともぶつかった時にメガネが外れてそん時俺お前メガネとった顔初めて見て....一目惚れだった」

一目惚れ!?

私、メガネとったらそんなに変わるのかな?