そして待ちに待った次の日曜日。

緊張しすぎなのが自分でも分かる。
いつもはギリギリ到着が普通の私が30分も前に着いているなんて奇跡。

「真汰さん...まだかな...」

ぽすっ

頭に軽く何かが乗ってきて、斜め上を見上げる。

「...」

「真汰さん...」

「...ほら、行くぞ。」

そういって手を引っ張られる。

「え...行くってどこに...?」

「いいから。はぐれんなよ。」

そういって私と真汰さんは人ごみの中に消えていった。