新事業を聖夜と一緒にやれるのは嬉しいけど、仕事とプライベートは別けないと不味い。



聖夜は何も心配いらないと言った。



仕事中は店長と呼ぶし、仕事で手を抜く事は一切ないと言い切った聖夜。


始めから分かってたけど、聖夜はそう言う男だと言う事を。


父さんも聖夜はいい男だと言った。


美莉には勿体ないほどのいい男。


分かってるわ。



見た目も良くて、仕事も出来て、女性に優しい。



だから、モテるんだけど。



浮気の心配はしていない。



でも、三上千春さんの事は気になる。



聖夜が恋愛対象でないと言っても、彼女は中々諦める気はなさそうだし。



結局コンビニのバイトを続ける訳だから。



百合ちゃんといつも揉めてるから、目が離せられない。



今日は聖夜と宅配のチラシを配る事にした。



聖夜と車に乗り込み、近所を回る。



団地のポストにチラシを入れていると、部屋からおじいちゃんが出て来た。



体調が悪そう。



声をかけると、おじいちゃんがその場に倒れた。



大変。


救急車呼ばなくちゃ。



おじいちゃんに近づくと、腹が空いたと一言言って又倒れた。



お腹が空いて倒れた訳ですか。



そうだ、見本に持って来たお弁当があったはず。



車に戻り、お弁当とお茶を持って来ると、おじいちゃんが聖夜と何かを話している。



おじいちゃんの目の前にお弁当とお茶を差し出すと、部屋に入るように言われ、まだ、仕事は残ってるが、聖夜と一緒におじいちゃんの部屋に入る事にした。


こんなことしていたら、チラシを配れない。


最初からこんなんじゃ、大変。