少しして総司が粥を持ってきてくれた。

だが問題が1つ発生したんだよな…

「……手に力入らない…」
「はぁ!?」

「困りましたね、そしたら食べさせるしかないですけど…
どうします?土方さん」

桂のやろう…ぜってぇぶった切ってやる…
とかなんとか聞こえた気がしたけど、気にしなくていいや

「お腹すいた」

いつまでもぶつぶつ言ってるから、少し最速してみた。


「っ…しゃあねぇな…俺が食わせてやる」

やっと食べられる…
めーし、めーし

「じゃ、僕邪魔しないように稽古に行ってきますね
土方さん、雪華さんに卑猥なことしないでくださいね?
じゃ」

何ちゃっかり爆弾落としてるんだよ、ニコニコしながら言ってるけど、逆に怖いぞ沖田

「おいこら総司!!」

ほら、土方が怒ったー
めんどくさいな

「土方、飯食わせろ…腹減った…」

「っ…!わ、わかった。」
なんだ?こいつ風邪でもひいたのか?
顔が赤い…変な土方だな

ん…待てよ、力が入らなかったら刀を握れない…?
戦えないってことか…?

「土方、お粥食べさせてよ…」

「お、おぉ…」

さっきから変なヤツだな、いつもなら鬼みたいに人を使うくせに、どうしたんだ?

「く、口開けろ」

「あー」

口を開けると、暖かく優しい物が口いっぱいに広がった。懐かしくて、でも、少し悲しい味でもあった。
何か塩の味もした。
よく見たら、土方が俯いて、畳には雫のあとが残ってた。
何で泣いてるんだ?
どこか痛いのか?
それとも風邪が辛いのか?いつもの土方じゃないみたいだ…