ケータイ小説 野いちご

保健室の甘い時間

『でも、お見合いの話した後も“しない”って言ってこなかったでしょ』

「まぁ、そうなんだけ……」


改まって母親に“彼氏が出来た”って報告するのも恥ずかしい私はなかなか言い出せないでいた。

しかも、私はこの春、33歳になった。

この歳で、“彼氏が出来た”なんて言ったら、“結婚”を期待されるかも

と思ってしまう。

実際、お見合いを勧められているわけだし。


私自身は“結婚”を焦っていない。

そりゃ、“いつか出来たらいいかな”位には思っているけど。

だけど、付き合ったばかりで、年下の彼。

さすがに“結婚”なんて全く考えていないでしょ。


『今、彼氏いないんでしょ?なら、一度会うだけでも会ってみたらいいじゃない』

「いや、それが、その……」

『何?さっきから。はっきり言いなさい』


はっきりしない私に母親は少し苛立ちを見せる。



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