ケータイ小説 野いちご

保健室の甘い時間

「な、何でもないです」


そう答えると、吉岡先生が私の方へ近付いてき


「本当に?」


そして、そう私の耳元で囁く。

耳に吉岡先生の吐息がかかり、私は顔が赤くなるのがわかる。


「ほ、本当に何でもないです」

「そう。それならいいんですけどね」


吉岡先生は冷たくそう言うと、ムッとした表情を見せる。

そして、私から視線を逸らすと、そのまま生徒達のもとに戻って行く。


仕事だし、当たり前だけど、生徒に向けられているのは、いつもの笑顔。

だけど、私に口調も冷たく、不機嫌な顔を見せる。


もしかして……

吉岡先生の誕生日を知らなかった事、バレた?


私はお昼休みが終わった後も、吉岡先生の機嫌が悪くなった事が気になっていた。



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