椅子に座ったはいいが、お互い何となく無言になってしまい、その空気に耐えられなかった私は、

「ごめんね、何か……。騒がしくなっちゃって…」

と謝った。

すると、

「何で各務さんが謝るの、こっちこそごめん」

と逆に児玉くんが謝ってくれる。

「やっぱり児玉くんの彼女が私、っていうのでみんな意外みたいだよねー。見せ物みたいだったから、見物料取ろうかと美波ちゃんと話してたとこだったー」

私が笑いながらそういうと、

「……もしかして昼休みだけじゃなくて、普通の休み時間もあんな感じだった?」

真剣な顔で言ってきた。

それに対し、私が無言で頷くと、児玉くんはため息をついた。