「ひな!?」

急いで腕を掴む


「どうしたんだよ!?」

俺なにかしたか?

「放して!!」

声が…震えてる?


「なんで!!」

突然どうしたんだよ……

「優しくしないで!!」



ひなは……


泣いていた…


「えっ」


どんどん小さくなるひなの後ろ姿


「なんでなんだ………」

追いかけても

きっと今の俺は

どう声をかけたらいいか

わからない

「クソッ」

ドアを殴る音だけが


静かな廊下に響いた………