...そういえば蓮、今私服…
「蓮さ、今日部活なかったの?」
表情が一瞬曇った。
何かあったのかな?
「…別にただ休みたい気分だったからさ!」
すぐに笑顔に戻ったけど、どことなく寂しそうで、引きつった笑顔だった。
それに、蓮が部活休むなんて滅多にない。
蓮はバスケが昔から本当に大好きで、休むことなんて無かった。
「嘘つき…顔引きつってるよ…?」
「別になんでもねーよ!ほらっ!お前ん家着いたぞ!風邪引くし寒いし早く入れ!
また明日な!」
いつの間にか家の前だった。
蓮の家は私の家の隣。
私は蓮が部屋に入るのを見届けてから部屋に入った。
私が…もし蓮の恋人とかだったら話してくれたのかな…?
でも私には告白の勇気すらもない。
5年間も…ずっとずっと…