「え!リョウ先輩なのっ!?」



リタさんは大きな声でそう叫ぶなり、素早い動作で弁当箱を片付け始めた。


そして、



「ちょ、ちょっとリョウ先輩を説得してくる!」



焦った表情でそれだけ言い残し、教室を飛び出していった。


……そうして取り残される、私と委員長。



「…………委員長?」



リタさんの行動の意味が分からなかった私は、視線で委員長に説明を要求した。


私の視線を正しく理解した委員長は、一つ頷く。


しかし、その瞬間



「あのね、リョウ先輩っていうのは……」

「あっれー!?構築科にリタ先輩以外の女の子がいるー!」



唐突に響いた明るい声が、委員長の言葉を遮った。