沈黙が流れる。


最後の質問に答えてよ。

私が知りたいのは、それだけなんだから。


ゴクリと唾を飲み込む音が私の体だけでなく、部屋全体に響いた気がした。


「……好き」


「え?!」


「だった。昔は」



昔は好きだった。


好きだった。


好きだった。



それは山びこのように頭の中で何度も何度も繰り返されて、激しく私の心を打ちつけた。



ハンマーで釘を打つように。


何度も。


何度も。