バラバラになったガラスの破片を片付けたあの日は、久しぶりに感情を露にして薬を飲まずに眠れたのを覚えている。



悔しくてその日を忘れたかった。



哀しくてその日を消したくなった。



なのに、



優ちゃんではなく、22歳の彼の存在が今の私の支えと気付いて何故か安心した。
さようならと言った返しがまたねと言われたことが大きいんだと思う。




またね




必ずまた何処かで会う仲の良い間柄によく使うと思っていたけど、社交辞令でも使っていたなとボンヤリ携帯を持って思い出す。




そういえば、薬がそろそろ無くなりそうだ。この時だけは外に出ることにためらいは無い。




時計と診察時間を見て、午前中ギリギリに行けそうだ。急いで私服に着替えてバス停に向かった。