高城は会社にもどり、帰宅した。あたりめに、ビール。それが、楽しみだ。人間は、単純なことで幸せになれる。なんで、マンションの家賃を払う事に幸せを感じる事がないのに、渇きを癒す事に幸せを感じる。ただ、それには代償を打ち捨てる事が必要になる。
自由な時間と労働…
果たして、自由な時間と労働をしなくて良いように我々は働く筈なのに、些細な幸せに切り崩していくのか。
些細な幸せは、我々の生命に必要なのだろうか。では、些細な幸せを止めてみてはどうか。
高城は、ただ、家賃を払う為に、光熱費を払う為だけに働いてみた。
月々の給料が20万円として、月の家賃は8万円
光熱費と必要経費を2万円として、残りの10万円を貯金に回すと、1年間で120万円貯まる。2年間で240万円。4年間で480万円。10年間で1200万円
。生きるだけなら、10年間で1200万円貯まる。
田舎ならそうだ。それが、人間らしいのだろうか。芸術家は貧しい、金に頓着しないためだ。
金があれば、今ある金の倍の芸術品、道具に金をつぎ込むからだ。
どうだろか、人間らしい生き方とはどちらか選ぶことは我々は自由だが、どちらを選んだのか?君は。
ローマ帝国は、民を養う毎に滅びの道を行った。しかし、国家はそれを目指している。

パクス・ロマーナに。