そう言って満面の笑みを見せたのは、

夏樹だった。

・・・

夏樹のその笑顔を見るだけで、

心の中のモヤモヤが、

簡単に晴れてしまった。

・・・

「もちろんだ。

皆で頑張ったものだ。

今日は何としてでも勝さ」

・・・

オレの言葉に、

夏樹は大きく頷いた。

・・・

今だけは、

自分の気持ちにふたをしよう。

これは仕事だ。

皆の努力を無駄にしてはいけない。

・・・

拳に力が入った。