「悪かったわね」


私はふんっとそっぽを向いた。


「すっげぇ、可愛いって思った。」


えっ!?

「ちょっ…えっ…、

何言って…」


真っ赤になった顔を隠そうと下を向くと


篠は私に近づいて、

私の顎をグイっとあげた。


「だから、お前はさっきみたいに

俺の事だけ応援してればいいの」


その言葉を残し、篠は帰っていった


なんて事言うのよ…。


火照った頬っぺを両手で包みこみ

外の気温で冷えた手を温める。


外はとっても寒いのに


私の心はドキドキと音を立てながら


沸騰していた。