「心優ちゃんさ。
わかってると思うけど……。
今日は、北星の男子生徒だけじゃなくて……。
様々なタイプの男が、たくさん来てるからね」


そう言いながら、チラチラっと周囲に視線を走らせる楓ちゃんは、心底あたしを心配してくれてるようで……。


あたしは、あたしのことを友達だと言ってくれた楓ちゃんに心配をかけたくなくて、無理やり笑顔を作った。


「う……ん。
わかってる。
だから……。
もう……おいとましようと思って」


本当は、のんちゃんがいないと帰れないのだけど……。