「ねぇねぇ〜!そこのお姉さーん」



「こんな時間に1人でなにしてんのー?あ、もしかして家出とか?」



「てか君めっちゃ綺麗だね!俺すげータイプ」



「……」




「なぁなぁ、俺達と一緒に遊ばない?」




年齢は…20後半くらい。外見は好みじゃないけれど服、アクセサリーはそこそこ収入がよくないと買えないブランド。




…決めた。しばらくはこいつ等を餌にしよう。




「…いいよ、遊んであげても。でもその代わりに条件がある」




「条件?」



「簡単なこと。あたしを本気で好きにならないただそれだけ」




あたしがそう言うと男達は目を丸くし顔を見合わせおかしそうに笑う。




「ハハハ!お姉さん、相当自分に自身あるみたいだね。大丈夫だよ俺らそういうのちゃんと割り切ってるから」




「ならよかった」




あたしが微笑むと男はあたしの肩に腕を回し顔を覗きこむ。




「お姉さんさ、名前なんて言うん?」



「“捺海”」




自分の名前を名乗りあたしは、男達と夜の街へと歩いて行った。