僕は気づくと深夜の二時までヘビーローテーションして聞き入ってしまっていた

あぁ、明日は学校じゃないか

風呂に入るために洗面所に向かう。

すると母の部屋のドアが少し開いていた

閉めずに寝ちゃったのかな、と閉めに行くことにした。

すると

頭が少し重くなった

目を開けると世界は少し青みがかっていて、悲しみに包まれた世界が現れた

目を強く瞑り、開いても「青い世界」はそのまま奇妙な色を
フラフラさせた

部屋の中を見ると

青い中にすすり泣く母が居た。

青に包まれて泣いている。

言葉が出てこない 声が出ない

ねぇ、なんで泣いてるの?

ちょっと怖くなった。

手が震えて、ちょっと腹をきゅーと握られた

すると一瞬にして

頭の重さは消え

色鮮やかなカラフルな世界に戻った。

「何やってるの??」

と目の前には母が立っていた。

僕は驚いて尻もちをついた

「どうしたの?何かあった?」

「母さんこそ・・・。なんで泣いてたりしたの?」

動悸を抑えながら聞いた。

聞いちゃいけないと思ったけど、聞いた


「泣いてなんかいないわよ?今テレビ見てたんだから。どうしちゃったのよ?熱でもあるの?」

僕のオデコに触れる母の顔が近くなり、

“泣きあと”がないことから、

その部屋の雰囲気から

母は泣いてないという判定が下った。


じゃぁ僕が見たあの映像はなんだったんだ!!

なんて言えるはずもなく、僕はおとなしく風呂に入ることにした。