雨が降る

行く宛も無く彷徨い続ける俺達。

隣では寒さと捨てられたというショックでガクガクと震えているハイン。


「……大丈夫。俺がハインを守るから。絶対に離れないから。」


そう言ってハインをきつく抱きしめる。


「………に…ぃ…さ…ん…」


ハインも弱々しくしがみついてくる。

ハインのぬくもりを感じながら俺は決心した。

ハインを傷つける奴は絶対に赦さない。
俺がハインを守り続ける。誰にも触れさせない。
邪魔はさせない。

多分俺はハインがいないと生きてはいけない。

それはハインも同じだと思ってる。




この時から俺のハインに対する感情は兄弟から守るべき存在へと変わった。