「あなたはなにもわかっていない」




僕の言葉を遮るようにミキは冷静に言い放った。
凛とした空間に存在する僕とミキ。


「私の言葉をよく聞いたの?
聞いてないでしょ。

私はぽぽぽーんて言ったのよ。


CMの歌はぽぽぽぽーん。
この違いが分かる?」


黙って首をひねる僕。


「CMの歌はぽが一つ多いのよ!


ぜんぜん違うじゃない!


それに私はぽぽぽーんの後に
<行く>という動詞を付けた。


この意味もわからないんでしょ!


もしぽぽぽーんが歌だとしたら
歌にどうやって行くのよ!


説明してご覧なさい!」


凄い勢いで僕を睨むミキ。