秋帆を皮切りに、他の生徒達も次々に起きてくる。

よく寝ていた者、寝たふりして朝まで語り明かしていて寝不足の者、様々だ。

面々はガヤガヤと話しながら旅館の食堂へと向かっていく。

まずは朝食だ。

今朝のメニューはご飯、味噌汁、秋刀魚の塩焼き、漬物、納豆、海苔、ほうれん草のおひたし。

純和風。

繰り返し言っておくが、ここはムカッチャパピリア共和国。

海外である。

が、和食は万里好みなので、まずは良しとしておく。

しかし中には偏食家もいるようで。

「えー、魚嫌ぁいっ」

万里の右隣でチカが。

「うわっ、納豆苦手~」

左隣で真菜が顔を顰める。

結果。

「「万里ちゃん、あげる」」

二品目が万里に追加された。

幸福体質万歳。

朝から豪勢な食事となった。