彼女は手にその大切なモノを
握り締めたまま泣き続けてた・・・


グググッ。


私は拳を握り締めた。




彼女のこんな辛い思いをしてることを
そいつらはわかってるのか?


自分達の罪に気付いているのか?


いや、わかってるはずがない、

きっと何もなかったかのように
笑って過ごしてるに違いない。



許さない・・・


絶対に許さない・・・



潤子が強く握り締める拳から
血が流れ落ちた。