「なに~,それ?」

「果たし状……かな?」


私がそう言うと,リナは眉間に皺を刻み込んで,私に近づいてきた。


「……カナちゃん,これはね,呼び出しと言う名の恋文だと思うんですよ,私は」

「恋文ねぇ,なるほ……って違うでしょう? 果たし状よ,これは!」


そう言う私に,リナは溜め息を吐いて,先に歩き出した。


「ちょっと,リナ! 置いてかないでよ」

手に持っている紙をスカートのポケットに突っ込み,小走りで追いかけた。