「…っ!」
頭痛がして、自然と目が覚めた。
…また、あの夢か……。
二人の少女が、戦う夢。
「何なんだろ…」
少女二人は私…砂音萌に酷く似ていた。
ショートの髪に、少し垂れた大きな瞳。
「まるで、私自身が闘っているみたいだった…」
私は手鏡を持ち、自分の顔を写しながらそう言った。
今日は、入学式だ。
新しい出会いがあるかもしれない。
「よし、急がなきゃ!」
軽く跳ねている髪の毛を、私は手で押さえながらすぐそこにある黒のヘアゴムをとり髪を結んだ。
「…うーん……やっぱひとたばに結んだ方が…よし」
完成した髪型を見て、私は微笑む。

今日も、平和だ。