みなさん、聞いてください。

重々承知のこととは思いますが、今日も乃亜が天使です。


「つかさちゃん、はい!」


休み時間。

あたしの机の前に立った乃亜がそう言って差し出して来たのは、クマのキーホルダー。


「え? これ、どうしたの?」


クマのキーホルダーを手に乃亜を見上げれば、あたしのアイドルは照れくさそうな笑みを浮かべていて。


「サーキット買って、作ってみたんだぁ。
ちょっと下手くそだけど、第一号はどうしてもつかさちゃんにプレゼントしたくて!」


「の、乃亜……」


……くはっ。

可愛さというパンチに、完全にノックアウト。


泣いていいですか?

もしくは、心の声を叫んでもいいですか?


乃亜が、乃亜が、あの乃亜が、手作りしたものをあたしにくれるなんて。


しかも、今にも鼻血が出そうなくらい嬉しいコメント付きで。