「奏思さん、お茶入れましたよ。」 先生の担当編集者になり早二年。 いつの間にか、二人っきりの時だけ、私は、下の名前を呼ぶようになり、彼の事をたくさんわかった。 「ありがと。」 「せんせー。タバコはダメですって何回言いました?」 「いいじゃないか、別に。」 「よくありません!先生には、健康でいて欲しいですから。」 「わぁ~、優しい。」