~輝夜side~


女になんて興味無かった。

でも、本当の自分を周りに知られて謙遜されるのが怖かった。

だから、優しい俺を演じてきた。


でも、1人だけ本当の俺を知ってる奴がいた。


花宮璃瑠。通称 白雪姫。


コイツにさらす意味なんてなかった。

結城が好きで好きで。そんな奴だった。


でも、コイツを見てると心が落ち着いて素顔を出す事ができた。

そう。。。あの時から俺はアイツが好きだったのかもしれない。


中学に入ってからも結城が大好きで。。。
そんなアイツを見てたら応援してやるかって
思えてきた。


そんな時。。。


俺は白雪姫の小人になった。


正直言ってムカついた。

でも白雪姫の王子が、クラスの男子誰にも当てはまらず、白雪姫の相手が小人になった事。。。それに俺は運命を感じていた。


いつの間にか 結城と花宮をくっつけるという目標が、花宮を幸せにするに変わっていたのかもしれない。

デート(?)の時も白雪姫の恰好したアイツに見とれてしまった。

そしてアイツが好きなんだ。と自覚した。

そしてシンデレラが結城と雑誌に載った時。。。

俺は結城を殺そうとした。


『大丈夫だよ』

そうシンデレラに言う花宮の笑顔を見て。。。
ふざけんな!と思った。

どうしてそこまでして結城が好きなんだ。
何度も傷つけられたくせに。。。

そう思ったら教室を飛び出していて。。。
歩いてきた結城を殴っていた。


『てめぇいい加減にしろよ。分かんねぇのか?花宮がお前を待ってる事!好きじゃねぇなら
振っちまえよ!』

『。。。好きだよ。輝夜には、あげられない。』

そう言われたとき我に返った。


そうだ。




アイツは白雪姫なんだ。

王子は結城なんだ。


しょせん俺は小人。


毒りんごを食べて死にかけた白雪姫には
何も出来ない。

王子がkissするのも、黙って見てるしか
できねぇ。


そう思ったら足が動いていた。




そして、交通事故に合った。


目覚めた時は、足が痛かったけど、幸い傷は軽かったため、明日には退院出来るそうだ。


すると、看護婦が来て

『同級生の女の子がお見えですよ』

花宮。。。?!


『笹原!大丈夫?!』

木下。。。だった。

何期待してんだよ。俺は。。。


きっと結城はあの後告白しただろう。

それでめでたくHAPPYENDってとこかな?

俺、情けねーな


『木下、ありがとな』

『ううん。おばあちゃんが入院してて。
たまたま隣の部屋に笹原 輝夜って書いて
あったから。』

そしてその後くだらない面白い話をして
いた時。。。

ドスッ

音の先にいたのは。。。

涙を流した 花宮だった。


何で。。。?

としか思えなかった。