桜の木が私たちを出迎えてくれた。

初々しい制服姿を桜の木が見守ってくれている。







吉田真美。
今日から高校生。
ずっと憧れていた高校生に、ようやくなれた。


「真美!おはよ!」


後ろから走ってきたのは、中学の頃からの親友橋本えり。

高校も同じなんて嬉しくて、決まった時ははしゃぎまくった。




「クラス、どうなるんだろうね?」


えりが少し不安そうに言ったきた。


「うん…同じだといいね」


中学の頃は三年間同じだった。
だから逆に高校では離れそうな予感がしていた。