ある日。

眠る前に、虫が僕にたかって、すごく痒かった次の日。

何日か前にニンゲンが道路に投げてくれた食べ物を夢中に食べて、唇が砂利に削られたせいでヒリヒリと痛かった日。

草のせいか泥水のせいか、いつものようにお腹を壊していた日。

もう、何回目の昼と夜をここにいるのか考えるのも忘れていた日。

梅雨なのに雨も降らず、真っ青な空を見せていた日。


僕の真上にある太陽。

お腹がすいて、もうダメかもしれないと僕は草むらにうずくまっていた。

道路を挟んでクルマが何台か停まっているところに銀色がいる。

今日は銀色は走らないみたいだ。