「だー!

クソッ!

クソッ!

クソーッ!」

爆音でダンスを踊りながら俺は叫んでいた。

太のあの、悪魔のニヤニヤ笑顔が頭から離れらんねーぞチキショー!

こう言う時は踊って忘れるのに限る訳で、俺は家に帰って夕飯を食べ終わってからずーっと踊っている。

「ナーナー!」

爆音よりもデカい声に視線を向けると、両手で両耳をふさいだマーサがその場に立っていた。

さすが、ソフトボール部の元キャプテンである。

身長だけじゃなくて声もデカい。

そう思いながら俺は音楽プレイヤーを止めた。