ケータイ小説 野いちご

人知れず、夜泣き。

溢れる。





 「・・・お金持ちのお坊ちゃまの食べる唐揚げって・・・何味??」

 シゴト帰り、スーパーにて鶏肉を物色。

 と言うか、どうせ揉み込めば柔らかくなるしと思って、いつも通り安物の鶏肉をカゴに入れてしまっているけど、お高いヤツに換えた方がいいの??

 ・・・換えよう。 下手に安物食わせて『腹壊した』とか言われても嫌だし。
 
 お坊ちゃまだから、安物のお肉に免疫がないに決まってる。

 ワタシもそうだし。 まぁ、ワタシの場合は逆で、高級肉を食べると胃がビックリしてしまうんだけど。

 あーあ、橘さんのせいで余計な出費だよ。

 でも、嬉しかったんだよなー。 ワタシのお弁当を『美味しい』って食べてくれて。

 それに、思った程嫌な人じゃなかったし。

 だからって何を浮かれて『了解です』とか言っちゃうかなー、ワタシ。

 ・・・振られたショックで、頭おかしくなったのかも。




 ・・・そうだ。

 鶏肉選びより、他にしなきゃいけない事がワタシにはある。

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