恐怖の晩御飯が終わった。
今日のメニューは予想以上にあっさりだった。
焼き魚と味噌汁。
ただ、それを作っている時と、食べる時のかなの醸し出す雰囲気が、尋常じゃなかった。
「怖い」その一言に尽きる。
沸騰している鍋をあんな顔で眺め続ける人、初めて見た。
あと、すごい顔して焼き魚食べるのも。
その後は愚痴の大嵐。
俺はこないだからずっと、常に誰よりもかなの近くにいるっていうのが、大橋に確実に勝てるところだと思っていた。
それがちょっと自慢だった。
でも……今は。
引っ掻き回すだけかなを引っ掻き回して、そのまま帰る大橋の方が楽だし、しんどくないじゃないか。と、
今夜ばかりは、大橋が羨ましくなった。
これがかなの本性だ!!
大橋、お前耐えれるか!?