まるで恋愛ドラマのワンシーン。

端整な横顔のシルエットが重なって、背の高い方にぴったりと寄り添いひとつになる。

窓からの風がふわりと女の髪をなびかせると、ふたりの影をなでた。



「……略奪?」


見覚えのある影を、私と世だけが唖然として傍観し、あるいは見とれていた。